キシリトールは本当に虫歯を減らせる?

こんにちは!

“歯を健康に保つ”、”虫歯を防ぐ”でお馴染みのキシリトール、今ではガムやタブレットタイプのものもあり、手軽に摂取できる事からほとんどの方が食べた経験があるかと思います。

実はキシリトール、本当に虫歯の予防に効果があったのです!特に、食後にキシリトールガムを噛むことが予防に繋がっていたのです!

「ガムやタブレットだけで虫歯を予防?」

「なんで甘いのに歯を健康に保てるの?」

皆さん、疑問に思いますよね?

キシリトールについて正しく知ることで、皆さんも歯の健康を保てるようになりますよ!ではキシリトールでどのように予防しているのでしょうか。今回はキシリトールについて紹介していきます!

知っておきたい虫歯の原因とは

まず、虫歯はどのようにしてできるのかについて説明します。虫歯の原因は主に、ミュータンス菌と呼ばれる細菌です。虫歯菌の中でも代表的な菌で、このミュータンス菌は普段私たちが食事の際に摂取する食べ物や飲み物に含まれる糖分を栄養源としています。

そしてこの糖分を分解し、歯垢、つまりプラークを作り出すのです。プラークは白くネバネバとしており歯に付着するのですが、このプラークの中でミュータンス菌は酸を作り出します。この酸によって歯の表面(エナメル質)が溶かされ、その内部の歯の成分であるカルシウムやリンが溶けだし(脱灰と呼んでいます)、虫歯となるのです。

では虫歯の原因が分かったところで、キシリトールでの予防について説明していきます。

キシリトールの予防効果について

そもそもキシリトールとは、果物や野菜にも含まれる糖アルコールの一種で、天然の甘味料のことを言います。砂糖と比べるとカロリーは約25%低いですが、ほぼ同じぐらいの甘さがありスッキリとした清涼感もあります。

1960年代より栄養剤として利用が始まり、その後フィンランドのとある大学で、食事の際に摂取する糖分をすべてキシリトールにしたグループとそうでないグループに分かれて実験が行われました。するとその結果、キシリトールだけを摂取したグループの虫歯の数が減少したことが証明されています。

この結果から得られるキシリトールが虫歯を防ぐ2つの理由について

キシリトールが虫歯を防ぐ理由は、大きく2つに分けられます。

まず1つは、糖アルコールのもつ唾液分泌の促進と再石灰化作用です。これは先ほども述べたように、糖アルコールは砂糖と同じぐらいの甘さがありますので、お口の中に入れると味覚を刺激し、唾液の分泌を促進してくれます。

唾液により、食後で酸性に傾いたお口の中を中和してくれるのです。また、糖アルコールはミュータンス菌によって溶かされた歯を修復する再石灰化も促進してくれます。さらに再石灰化された歯のエナメル質は、溶ける前のエナメル質より硬く、虫歯になりにくい歯になります。

そしてキシリトールが虫歯を防ぐもう1つの理由は、キシリトールが酸を作らないということです。これはキシリトールだけにある作用で、同じ糖アルコールでもソルビトールやマルチトールなどは、少量ではありますが酸を生成します。キシリトールは全く酸を生成しない上に、歯垢の中に存在する糖を分解する酵素の働きを低下させ、歯垢の中で酸ができにくくする作用もあるのです。

このような働きはキシリトールだけがもっており、ほかの甘味料には見られません。上記の働きによって虫歯が予防されているのです。

キシリトールを摂取するタイミングや適切な量について

では一体、キシリトールはどのタイミングで摂取すればいいのでしょうか。ガムやタブレットだとついつい食べすぎてしまいがちですが、どれぐらいの量を摂取する必要があるのか、気になりますよね!それをこれから説明していきます。

キシリトールを摂取するタイミングについて

まず摂取するタイミングについてです。

最も効果的なのは、食後に摂取することです。これにより、食事で酸性になったお口の中を中和してくれる為、虫歯になりにくくなります。また、キシリトールの効果でネバネバしていたプラークがサラサラになり、ハミガキで落としやすくもなります。食後にキシリトールを摂取し、その後にハミガキをすること、これが1番効果があります。必ずハミガキはして下さいね!

キシリトールの適切な摂取量について

そして、1度または1日での摂取量についてです。虫歯を予防するからといって、大量に摂取するのは良くありません。正しい量を摂取することが重要です。

1日3回毎食後に、キシリトールガムを1粒ずつ噛むと十分効果があると言われています。

しかし虫歯になりやすい方や、虫歯予防に努めたい!という方は1日5回毎食後と間食後、就寝前に摂取することをおすすめします。

食べすぎてしまうと、お腹を壊し下痢になってしまいます。人によっては1度に2~3粒でお腹を壊したという方もいますので、摂取量には十分注意して下さい。

1度にたくさん食べるよりも、少量を回数多く摂る方が効果的ということです。これを3ヶ月以上続けると虫歯予防に効果があると言われていますので、ぜひ続けてくださいね。

また、ガムが苦手!という方、実はキシリトールはガムやタブレットだけではありません。

食材だと、いちごやラズベリー、レタスやほうれん草に多く含まれています。

他にもチョコやグミ、食べ物以外だと洗口液や歯磨き粉にも含まれているものがありますので、ご自身に合ったものを選んでみてください!

まとめ

いかがでしたか?

キシリトールだけがもつ2つの作用によって、虫歯が予防されていたのですね。ただし、キシリトールを摂取していても予防は100%ではありません!

そのような効果があるとはいえ、キシリトールに頼り歯磨きを怠ると虫歯になってしまいます。

予防の手助けをしてくれているだけであり、1番の予防は歯磨きをしっかりしてこそ効果がありますので、歯磨きは怠らないでくださいね!

歯医者での定期的なクリーニングと虫歯のチェックもお忘れずに!

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