インプラントの寿命を長持ちさせるには歯磨き粉選びが重要?!選び方のポイントをご紹介

インプラント治療を終えた患者様の中には、「インプラントは普通の歯磨き粉で磨いても良いのか?」と疑問に思われる方がいらっしゃいます。インプラントは天然歯のように長く使用されることが想定されているため、「第二の永久歯」とも呼ばれております。

そのため、インプラントは天然歯のように毎日のメンテナンスが必要となります。しかし、天然歯と同じように、通常の歯磨き粉を選ぶことはおすすめいたしません。なぜなら、インプラントと天然歯では、歯磨き粉に求める効果が違うからです。

そこで今回は、通常の歯磨き粉の効果や、インプラントの寿命を長持ちさせるための歯磨き粉の選び方をご紹介いたします。

インプラントの寿命は日々のメンテナンス次第で大きく変化いたします。毎日する歯磨きだけではなく、定期的に歯医者さんにメンテナンスをしてもらうことも大切です。インプラントの寿命を長持ちさせたい患者様は、ぜひ最後までご覧ください。

インプラントの寿命と通常の歯磨き粉の使用ついて

インプラントの寿命は正しい方法でメンテナンスすると、10年経ってもインプラントが脱落せずに使用し続けることが可能であると、スイスのベルン大学が行った研究によって証明されています。このことから、インプラントの寿命の長さと天然歯のように長く使用し続けることが分かります。

ただし、インプラントの寿命を長持ちさせるためには日々のメンテナンスが必要です。インプラントはむし歯になって駄目になるということはほとんどありませんが、歯磨きをしなくても良いというわけではありません。

天然歯と同じように歯磨きをしなければ、細菌が増殖するため「インプラント周囲炎」にある可能性もあります。インプラント周囲炎を放置していると、インプラントを取り外さなければならなくなります。たった数年で取り外しとなれば、せっかくのインプラント治療が台無しです。

インプラントの寿命を長持ちさせるために、インプラントに適した歯磨き粉を使用した歯磨き粉があります。一方、市販で売っているような歯磨き粉には「研磨剤」となる成分が含まれています。

歯の汚れを落とす大きな粒子が研磨剤ですが、この研磨剤がインプラントと歯茎の間に入り込むことで、炎症を起こすことがあります。炎症が酷くなれば、インプラントを外すことになるのです。

そのため、インプラントを歯磨きする場合は、研磨剤の含まれていない歯磨き粉を選ぶ必要があります。

インプラントを長持ちさせるための歯磨き粉の選び方

先ほどもご説明した通り、インプラントは天然歯と同じ歯磨き粉を使用することはおすすめできません。インプラントに適した歯磨き粉の特徴は以下の通りです。

  • フッ素無配合の歯磨き粉を選ぶ
  • 殺菌力の強い歯磨き粉を選ぶ
  • 歯茎の健康を守る成分が入っている歯磨き粉を選ぶ

インプラントには天然歯のように、研磨剤の役割をする成分は必要ありません。殺菌力や歯茎の健康を守る成分が必要となります。それぞれについてご説明いたします。

フッ素無配合の歯磨き粉を選ぶ

フッ素にはむし歯の原因菌の働きを弱め、歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促進し、歯の表面を強化してむし歯になりにくくする働きがあります。そのため、天然歯を歯磨きする場合は、フッ素入りの歯磨き粉が推奨されることが多いです。

しかし、インプラントとフッ素との相性は良くありません。なぜなら、本来高い耐食性を持つ金属である純チタンが、フッ素によりダメージを受けることにより、インプラントが腐食するからです。腐食すると、歯周炎を引き起こします。

特に高齢者の方は、唾液の分泌量が減少するためフッ素が含まれている市販の歯磨き粉を使い続けると、インプラントが腐食しやすく、歯周炎になりやすいです。

インプラント治療を受けた患者様は、インプラントの腐食と歯周炎を避けるために、フッ素無配合の歯磨き粉を選ぶようにしましょう。

ただ、ご自身の歯が多く残っている場合は、無配合よりも低濃度の歯磨き粉を使用していただくのが良いと考えています。

殺菌力の強い歯磨き粉を選ぶ

フッ素配合の歯磨き粉の代わりに、高い殺菌力を持った「塩酸クロルヘキシジン」や、プラーク(歯垢)が歯にくっつきにくくする「ラクトフェリン」といった成分が含まれている歯磨き粉を選ぶと良いです。

特に、「ラクトフェリン」はインプラント周囲炎の原因となるプラーク(歯垢)からインプラントを守ってくれるため、おすすめです。ジェル状の歯磨き粉にはこれらの成分が含まれていることがあるため、通常の歯磨き粉ではなく、ジェル状の歯磨き粉をチェックしてみましょう。

歯茎の健康を守る成分が入っている歯磨き粉を選ぶ

インプラントを守るために歯磨き粉選びも重要ですが、歯茎の健康を守るために歯磨き粉を選ぶのも重要です。歯茎の血行促進成分が配合されている歯磨き粉や、ヒアルロン酸が配合されているものも良いです。

もし、歯磨き粉について分からないことがあれば、担当医や歯科衛生士に相談してみましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。インプラントの寿命を長持ちさせるためには「研磨剤」が入っている歯磨き粉の使用を避けるようにすることをオススメします。また、フッ素にはインプラントが腐食する成分で、インプラント歯周炎を引き起こす原因になる可能性もあるため、フッ素入りの歯磨き粉は、どの程度の含有量が良いかなど、気兼ねなくご相談ください。

また、インプラント治療後は定期的に歯医者さんによるメンテナンスを受ける必要があります。歯磨き粉だけでは十分にメンテナンスが出来ているとは限りません。磨き残しや、インプラント歯周炎になっていないかをチェックするためにも、定期的にメンテナンスを受けるようにしてください。

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