インプラント治療後に歯茎が黒く見えるのはなぜなのか? 歯茎が黒ずむ3つの可能性をご紹介

「インプラント治療後に歯茎が黒く見えるのはなぜだろうか?」と疑問に感じられる患者様は非常に多くいらっしゃいます。一体なぜインプラント治療後に歯茎が黒く見えるのでしょうか。

それは歯周病が原因である可能性があります。しかし、インプラント治療自体が直接的な原因とは言えません。なぜなら、その他にも「メラニン色素の沈着」「メタルタトゥー」「喫煙による血流障害」も考えられるからです。

そこで今回は、「インプラント治療後に歯茎が黒く見える原因」や「その他の歯茎が黒ずむ原因」についてご紹介します。「インプラント治療後のケア」についてもご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

インプラント治療後に歯茎が黒く見えるのは歯周病が原因

インプラント治療後に歯茎が黒く見えるのは、歯茎の状態が変化することでインプラントの一部が歯茎を通して透過されることがあるためです。しかし、歯茎の状態が変化するとはどういうことでしょうか。実はこれには「歯周病」が関係しております。

歯周病とは、歯を支える骨が溶けて、歯茎が下がってくる病気です。インプラントも、ご自身の歯と同じ様に歯周病になります。自分の歯が下がってきても歯の根っこは、歯と同じ色なので目立ちませんが、インプラントは、金属で出来ていますので、歯茎が下がるとその色が黒く見えることがあります。また、歯周病によって歯茎が腫れることで赤黒く見える場合もあります。これらがインプラント治療後に歯茎が黒く見える原因です。

インプラントが原因ではないかも?歯茎が黒くなる3つの原因をご紹介

「インプラント治療後に歯茎が黒くなってしまった」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、必ずしもインプラント治療がきっかけに黒くなったとは言えず、下記のような原因も考えられます。

  • タバコによるメラニン沈着
  • 金属材の素材が錆びて溶け出す「メタルタトゥ―」
  • 喫煙による血流障害

上記3つについて詳しくご紹介いたします。

メラニン色素の沈着

メラニン色素とは、肌や髪の毛、瞳の色を作る色素のことです。このメラニン色素が歯茎に沈着することで歯茎が黒くなることがあります。紫外線や加齢、ホルモンバランスの乱れ、皮膚炎、摩擦などの刺激などにより、メラニン色素は次々と皮膚の中で生成されます。正常な歯茎であればターンオーバーによってメラニンは排泄されていきます。

しかし、ターンオーバーが上手くいかなかったり、歯磨きの際に強く磨き過ぎたりすることでメラニン色素の沈着が起きます。

ホワイトニングやクリーニングによって歯を定期的にケアしている人も歯茎まではケアしきれていないことがあります。メラニン色素による歯茎の黒ずみは歯肉ピーリングで、きれいにすることができます。

金属材の素材が錆びて溶け出す「メタルタトゥー」

メタルタトゥーとは、金属が錆びて溶け出し、歯茎に沈着し黒く変色する現象のことです。主に保険適用の虫歯治療は金属製の補綴物(ほてつぶつ)を使うため、メタルタトゥーになる傾向があります。

一方、インプラントではチタンという金属材料を使用しているため、歯茎が黒くなることはありません。しかし、インプラントの被せもの(上部構造)や土台に、チタン以外の金属を使用するクリニックもあります。そうなると、メタルタトゥーを引き起こす場合があります。当院ではチタンかジルコニア(人工ダイヤモンド)のものしか使っておりません。

メタルタトゥーはレーザー治療によって除去することが出来ます。レーザーの黒色部分に反応する性質を応用し、歯茎のメタルタトゥーになっている部分を除去します。メタルタトゥーにお悩み方は、レーザー治療を受けてみてはいかがでしょうか。

関連記事:金属アレルギーでもインプラント治療は可能?治療に使用するチタンの特長を解説!

喫煙による血流障害

喫煙では、タバコに含まれるタールやニコチンといった成分が歯茎を黒くします。特にニコチンは血流障害を引き起こすため、歯茎の血流が悪くなることで赤黒くなることがあります。

タバコのヤニが原因で歯茎が黒く変色してしまっている場合は、歯肉ピーリングを行うことで除去できます。ピーリングを施術後、数日で歯肉が自然と剥がれ落ちることでピンク色のキレイな歯茎が現れます。

インプラント治療後の歯茎が黒く見えるのを予防するためには

インプラント治療後の歯茎が黒く見えるのを予防するには、「日々の徹底的なセルフケア」と「プロフェッショナルケア」がおすすめです。それぞれのケアについて詳しく解説いたします。

日々の徹底的なセルフケア

口の中を清潔に保つためには、日々の徹底的なセルフケアが重要になってきます。インプラントだけではなく、残っている天然歯を清潔に保つのも歯周病の発症を防ぐ方法のひとつです。

セルフケアは下記のようなことが挙げられます。

  • ご自身に合った歯ブラシ選び
  • ご自身状態に合った歯磨き粉の使用
  • デンタルフロスや歯間ブラシの使用

歯が重なってしまっている部位や、親知らずなど磨きにくい部位には、先が細くなっている特別な形状のブラシを併用すると、汚れが取れやすくなります。

岳歯科クリニックがインプラント治療後におすすめしている歯磨き粉は、ライオン歯科材株式会社が販売している「Systema SP-T ジェル」です。こちらの歯磨き粉にご興味ある方は、ぜひご相談下さい。

さらに、デンタルフロスや歯間ブラシを併用するとセルフケアは完璧です。

プロフェッショナルケア

セルフケアだけではインプラントケアは不十分です。定期的にプロフェッショナルケアを併用して受けることで、口の中を清潔に保つアドバイスや指導、ケアを行うことが出来ます。

具体的に、プロフェッショナルケアでは下記のことを行います。

  • 口内状況に合わせたケアのアドバイスを行う
  • 歯石の除去などの専門的なケアを行う
  • 口腔機能の維持や回復のための指導やケアを行う
  • 口内トラブルを予防するために薬剤の紹介を行う
  • 食介護のアドバイスを行う

セルフケアとプロフェッショナルケアを併用し、歯周病を防ぐことで、歯茎の黒ずみの予防をおすすめいたします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。インプラント治療後に歯茎が黒ずむのは、歯周病が原因だということがご理解いただけたと思います。また、歯茎の黒ずみはメラニン色素の沈着、メタルタトゥー、喫煙の可能性があることもご説明いたしました。

歯茎の黒ずみはインプラント治療が直接的な原因ではありませんので、現在、インプラント治療をお考えの方もご安心ください。

インプラント治療についてご相談・ご予約ある方は岳歯科クリニックへお越しください。治療中でも患者様のQOL(Quality of Life)の維持を約束し、安心安全なインプラント治療をいたします。

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