インプラントと差し歯の違いとは?それぞれのメリット・デメリットもご紹介

「インプラントと差し歯の違いって何なのだろう?」と疑問に感じていませんか?インプラントも差し歯も同じように歯茎に刺さっているイメージがあるため、両者とも同じようなものだと認識している方がいらっしゃいます。

インプラントと差し歯は全く異なる治療法であり、それぞれの歯の有無や健康状態に合わせて適応しなければなりません。しかし、「インプラントと差し歯の違いが良くわからないし、どちらでもよい」という方も多いと考えられます。

そこで今回は、患者様に最適な治療法をお選びいただくためにも、インプラントと差し歯の違いについて解説いたします。両者のメリット・デメリットについて簡単にご紹介いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

インプラントと差し歯の違いとは?それぞれの特徴をご紹介

インプラントと差し歯の違いは以下の通りです。

  • インプラントは歯が完全に失われた状態に適用する治療法
  • 差し歯は歯の歯根が健康であれば適用する治療法

上記のように、患者様の歯の状態によってインプラントか差し歯か、どちらの治療法が適用されるかが変化していきます。また、歯が失われた状態に適用する治療法にはインプラント以外にも、ブリッジという治療法があります。

当院としましては、ブリッジによる治療はあまりおすすめしておりません。可能であればインプラントによる治療をおすすめしていますので、その理由も合わせて詳しくご紹介いたします。

インプラントは歯が完全に失われた状態に適応する治療法

インプラントは、抜歯が必要な時や歯が完全に失われた状態の際に適用する治療法です。歯がない場所にインプラント体(ネジのようなもの)を顎骨(がっこつ)に埋め込みます。埋め込んだインプラント体に人工歯をはめ込むことでインプラント治療は完了します。インプラント治療の流れをまとめると以下の通りです。

  • 初診・カウンセリング
  • 診断や検査
  • インプラント体の埋め入れ
  • インプラントと骨が結合するまでの時間
  • 被せ物の取り付け

インプラントは、治療する歯の周辺に負担を掛けることなく治療でき、見た目もご自身の歯のような天然に近い仕上がりになります。インプラント治療は保険適用外のみの治療となるため、治療費は自費になります。

治療期間は、手術によって埋め込んだインプラント体が顎骨と結合するまでに3~6ヵ月ほど掛かります。その間は人口歯を被せることが出来ないため、治療期間内は仮歯か入れ歯、または何も入れないで、過ごしていただくことになります。

関連記事:インプラント治療では、なぜ「仮歯」を被せるのか?その理由と重要性を解説!

差し歯は歯の歯根が健康であれば適応する治療法

差し歯は、虫歯などで歯の上部を削り、残った歯根に金属や硬化樹脂製の人工的に作られた土台を入れて被せる治療法です。差し歯は手術する必要がないため周辺の歯への負担が少なく済みます。

治療の流れは、歯の神経をキレイにし、歯型を取り、7~10日程で出来上がる硬化レンジ(セラミックが混ざった硬化樹脂)などで作られた人工歯を被せて固定して完了です。人工歯には様々な種類がありますが、保険が適用されるものとされないものがあるので注意しなければなりません。

インプラントのように顎骨と結合するまで期間がないため、治療期間は1~2ヵ月で治療を終えることができます。差し歯による治療の流れをまとめると以下の通りです。

  • 初診・カウンセリング
  • 診断や検査
  • 根管治療(数回の通院)
  • 人工の土台を入れるための歯の形成
  • 人工の土台・仮の被せ物の装着
  • 被せ物の取り付け・噛み合わせ調整

インプラントと差し歯の違いは、歯根が残っているか、残っていないのかによる治療法の違いだと覚えておくと良いでしょう。また、保険適用されるのか、治療期間の長さなどの違いがあります。

ブリッジによる治療法について

インプラントと差し歯による治療法のほかに、「ブリッジ」と呼ばれる治療法があります。ブリッジは、歯を失った部分の両方の歯を支えにし、人工歯を被せる方法です。

治療期間は短く、保険適用内の治療法のためインプラントと比べて安く治療を受けることが出来ますが、いくつかデメリットが存在します。そのデメリットは以下の通りです。

  • 両隣の歯を土台とするため健康な歯を削る必要がある
  • 将来的に、両隣の歯が破損する可能性が上がる
  • 両隣の歯の状態によって、ブリッジができない場合がある

ブリッジは両隣の健康な歯を削る必要があるため、リスクが非常に大きいです。当院としましても、ブリッジによる治療はあまりおすすめいたしません。将来的な歯の健康のことを考えると、インプラントによる治療をおすすめいたします。

インプラントと差し歯のそれぞれのメリット・デメリットをご紹介

インプラントと差し歯には、それぞれメリット・デメリットがございます。両方のメリット・デメリットを理解したうえで、治療方法のお選びをおすすめいたします。

インプラントのメリット・デメリット

インプラントのメリットは以下の通りです。

  • 天然の歯のように食事を楽しむことができる
  • 審美性優れている(見た目が非常に良い)
  • 健康な歯を削る必要がない
  • 骨が痩せるのを防げる

「骨が痩せるのを防げる」とは、顎の骨は食べ物を噛むときに顎に刺激が加わることで、顎の骨の量や厚さを得られていますが、歯が無くなると、顎の骨への刺激がなくなるため、骨が痩せていきます。骨が痩せると顔の輪郭が変化するため、見た目に大きな影響が出ます。

一方、インプラントのデメリットは以下の通りです。

  • 自由診療なので、保険適用外になる
  • 外科手術が必要である
  • 治療期間が長い
  • 術後のメンテナンスが必要
  • 術後には痛みや腫れを伴う場合がある

インプラントは自由診療にあたるため、自費による治療になります。治療費は高額になるため、予算が少ないと受けることが出来ませんので、ご注意ください。

差し歯のメリット・デメリット

差し歯のメリットは以下の通りです

  • 保険適用の治療が可能(ただし、種類は限られる)
  • 治療期間がインプラント比べて短い
  • 手術が必要ない

差し歯のメリットは、保険適用の治療が可能なので、インプラントと比べると安価で治療を受けられることです。また、治療期間も短く、手術が必要ないため、素早く治療が完了します。

一方、差し歯のデメリットは以下の通りです。

  • 歯の根が折れてしまうことがある(歯根破折)
  • 噛む力が天然の歯に比べて弱くなる
  • 歯根がないと差し歯による治療が行えない
  • 虫歯が神経の奥深くまで進行していると根管治療に時間が掛かる
  • ブリッジであっても、メンテナンスが必要
  • ブラッシングが難しく、歯周病になりやすい
  • セラミックでブリッジを作成した場合、インプラントと同等の費用がかかる

虫歯が神経の奥深くまで進行していると根管治療に時間が掛かります。ひどい場合だと根管治療だけで1~2ヵ月掛かります。また、根管治療を行った歯は非常にもろいため、歯の根が折れてしまうことがあります。

また、差し歯は歯根があることが前提なので、歯根がない場合は治療を受けることが出来ません。差し歯のメリット・デメリットをしっかりチェックしておきましょう。

まとめ

インプラントと差し歯の違いをご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?インプラントと差し歯は非常に似たようなイメージを持つ方も多いと思いますが、治療方法や費用感などは全く異なります。

治療後の影響や使用感の違いなどがあるため、インプラントか差し歯のメリット・デメリットをしっかり確認しておきましょう。もし、どちらにしようか一人では決められないという方は、当院へお気軽にご相談下さい。最適なご提案をいたします。

また、当院は患者様のQOL(Quality of Life)に下げないように歯の治療をいたします。例えば、インプラント治療時には、インプラント体が顎骨に結合するまでに歯がない期間がありますが、当院では必ず仮歯を入れることで、普段通りの生活をお送りいただくように徹底しております。

歯に関するお悩み・ご相談はぜひ当院へお任せください。

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